Blitz! ScenarioA その4

The Blitz of Western Europe は完全に練習用シナリオで
プレイヤーにはほとんど選択肢はなく、勝敗はダイス運次第である。
ドイツは最初の行動でベルギーオランダを占領した後
パリを3回攻撃する機会があるが
1回の攻撃で与えられる損害は最大3ステップ、しかも17戦闘力以上が必要なので
パリの英仏連合ユニットを全て退けるのは難しいと思う。
ゲームに慣れたプレイヤーがドイツを担当するようにとの注意書きはむべなるかな。

プレイした印象は、非常に面白いコンセプトのゲームだということ。
第二次世界大戦の戦略級は、作戦級に生産ルールを追加した
第三帝国 をベースにしたものが多かったのに対し
このゲームは土地の取り合いを抽象化する一方、ユニットのキャラクター性を強調しており
Hitler's War のような独特の切り口の第二次世界大戦ゲームとなっている。

ただゲームマップに関しては、世界全体を含めたため
主戦場となったヨーロッパがいささか簡略化され過ぎているという印象。
また、外交的選択肢の余地があまり与えられてないのは
せっかく全世界をマップに含めた意味を失わせている。
マップもユニット設定も、まだまだ洗練されるべき余地は大きいと思う。

このゲームは、枢軸側が勝てたシナリオを考えるのに最適だ。
第二次世界大戦は、最も経済力の大きいアメリカと
最も動員力の大きいソ連が同じ陣営だったため勝敗の帰趨は最初から決まっていた。
枢軸側が勝てるとしたら、アメリカかソ連のいずれかが
少なくとも戦争の前半は参戦しないケースしか考えられない。
通常の第二次世界大戦ゲームでは、そういったケースの検証は難しい。
その点、このゲームは日独でソ連を挟撃するシナリオや
逆にソ連が枢軸側に加わり、インド方面に進出するシナリオを検証できる。
もっともデフォルトの外交ルールはプレイヤーの立場を史実同様に縛るものなので
プレイヤーの自由度が高い外交ルールを自作する必要はあるのだが。